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金利では順調にプラスになっていたのですが、
一方でその国の通貨の価値が、彼女が買った時よりもどんどん下がっていったのです。
FXのトレードシステムの一つである【強制ロスカット】に遭うか遭わないかの瀬戸際にありました。
強制ロスカットになると資金の大部分を失ってしまいます。
彼女は投資をしていることを周囲にはほとんど話しておらず、
だけど、不安と焦りでいてもたってもいられず、誰かに聞いてほしかったのかも知れません。
それほど親しくお付き合いをしている訳でもなかった私にだから話せたのか、、、
もしくは私が投資をやっているようなイメージがあったのか、、、その辺りの理由はわかりません。
彼女は私に
『こんなに下がったのだから、もうこれ以上は下がらないよね? どう思う?』
『こんなに下がった所から今買ったらお得じゃない?』と話しましたが、
その国のファンダメンタルもリサーチしないままに、金利目的で新興国通貨を長期保有するほど、
私はギャンブラーではありませんでした。
その時、疑問に感じることがありました。
『これ以上さがらないって なぜ分かるの?』
『それが分からなかったから こんな状況になってしまったのに!』。。。
外国為替については学生時代に授業もあったため全くの無知ではありませんでしたが、
トレードに関しては知識がなかったので、
彼女に的確なアドバイスもできないままその日別れました。
話を聞いてしまったからには気になって仕方がない。。。
『その強制ロスカットってやつ、どうにか免れたりできないものなのかな?』
『これ以上は下がらないと思って彼女はまた買ったりしないだろうね?』、、、
取り敢えず翌日にはチャートをダウンロードして、
なんのことやらよく分からないまま眺めているだけでしたが、
家事・育児・仕事の合間の隙間時間には動きをただただ見ていました。
しばらくするうちに、
以前彼女が言っていた『こんなに下がったから、もう下がらないだろう、、』という場面は、
実はまだまだ下げの真っ最中だったことがわかりました。
そうすると、次に私が疑問に思うことは、
『トレードってまさか丁半博打でもあるまいし、何となくやらないはずよね??
下げ止まる時きっと何か兆しがあるんだろうな?
トレードが上手な人はそれを見つけることが出来る人だろうな。。。』といったことでした。